ボタンの魅力とは。

スポーツ生まれ、アイビー育ち、キレイめカジュアル真っ只中。

今日無事に


今週2回更新します宣言が果たされました。


ありがとうございます。

Ripo trenta anni 有明店です。



前回の記事では

ウエスタンシャツをご紹介しました。

少しでも気になってくれた方がいたらいいのですが、

私のブログ文章多いですかね。


これでも省略して書いているのに。

仕方ないことでしょう、

リポの服は語り尽くせば夜が明けますから。



して、今回は

オススメシャツの2型目

60年分のクラシカジュアルボタンダウン

ボタンダウンシャツをあえて選ぶ方は少ないかと思います。

というのも、現代のボタンダウンは

クールビズのシャツ。

としてのイメージが強いと思います。


ネクタイありきのカッターシャツよりも

ボタンのアクセントと襟の形により

ノーネクタイ時にも様になります。


ただ、フォーマルやビジネスの中でも重要な場面では

あまり採用されにくい形としても有名です。


普段使いされる場合では、

キレイな印象を付けたいが

ネクタイやジャケットまでの堅苦しさはない

キレイめカジュアルな服としてのイメージが強いかと。



では、このシャツのクラシカジュアルとはなにか。

私の造語です。クラシカルでカジュアルな服です。

トラッドでトレンディ。トレッディかもしれません。

スポーティなのにフォーマル。スプォーマルですか?

どれにも属するかもしれません。


元々、この襟の形は

「ポロ」という

馬に乗って行うホッケーのようなスポーツでの

ユニフォームに採用されていた仕様です。

馬とポロと聞いて思いつく方もいらっしゃると思いますが、

ラルフローレンのロゴはこのスポーツがモチーフとなっているようです。


サッカーコート9個分ほどあるフィールドを

馬に乗って激しく動き回るスポーツですので、

シャツの襟が風でバタつかないようボタンで止める。


という実用性100%なルーツがあるのですが、

この襟にボタンをつける事をファッションに昇華させたのが

「ブルックスブラザーズ」です。

1900年頃にブルックスブラザーズで商品化されると

即座に爆発的な支持を受けます。


その後、有名大学のフットボール連盟「アイビーリーグ」

その選手たちが好んでいたスタイル

ブレザーのインナーやチノ・ショーツなどと合わせる

アイビースタイルに不可欠なアイテムとなり時代を象徴します。


ネクタイを締めたり、ラフに羽織ったり

オンオフ兼用のシャツとして、

また、オックスフォード生地の

速乾性とシワになりにくさが一般家庭でも

愛されるものとなっていきます。




リポの服に戻りますね。

そこで、特にクオリティが高かった時代。

1960年代によく作られていた形




襟の前立てだけでなく、

後身側にもボタンがついている

3点留めの形になっております。


時代が進み

襟に芯を入れる事でシャツの形態安定を図ります。

また、生産効率向上のためにも

3点留めのシャツは作られなくなりました。

現代での多くのボタンダウンも前立てだけであると思います。



そんな60年代

丁寧な物作り時代のシャツ・襟周りを

クラシック回帰させました。


ただ、丸っ切りデザインで実用性のないボタンかと言われると

この生地感や襟の高さに対しては、実は3点目がいい仕事をしていると思います。


このシャツの生地は

画像では伝わりにくいですが、

ポリベースにウールとレーヨンとウレタンを混紡し

保温性と着心地とドレープ感を持たせたハイブリッドシャツです。

ポリウールのシャツをイメージしていただくとわかりやすいですが、

コットンのシャツに比べハリが無い・柔らかいのが特徴です。

ウール糸のしなやかさがそうさせるのですが、さらにレーヨンを混ぜ

よりしなやかになっております生地で。

この3点目のボタンがない場合、

首裏側の襟はへたり易くなってしまうのではと思います。


芯材を入れては、雰囲気を壊してしまいますし、

生地からクラシカルなシャツに仕上がっております。

もちろん、クラシカルなだけでは無いです。

ちゃんとアップデートもされています。


それがこのボックスシルエット。

ボックスシルエットといえば、チャンピオンのスウェットが有名ですが

どこが現代的かと。


そもそもドレスシャツやビジネスシャツ向けが多いボタンダウンを、

日常使いしていただきたくこのデザインになっております。


ラウンドカットはシャツ=インナー。

という時代の名残で、パンツに裾を入れる前提でのデザインであるにも関わらず、

シャツを羽織る人が多い時代にまで生き残っているデザインです。

そこに囚われるのは懐古的かと。

この裾の形がバランスをとりやすく、

現代のファッション感にフィットしています。

街中でシャツイン・タックインしている方は

いるっちゃいますが、多くはないかと。

私もインするの苦手です。


シャツを仕舞わないとだらしないと言われる時代もありました。

学生時代はよく怒られました。

でも今は2020年です。私はもう高校生じゃないです。

だったら出しましょう、裾を。

インしないシャツを選びましょう、せっかくなら。


アウターのシルエットとしても近年です。

半袖やオープンカラーなどでは見られる仕様ですが、

ボタンダウンシャツでボックスは

新鮮なアップデートだと思います。



チェックボタンダウンシャツ

カラーは2色ございます。

ブラウンは、落ち着いた雰囲気が漂います。

ブロックチェックベースに

よーく見たらわかるほど繊細なネイビーボーダーがアクセントに。

パンツは同色もいいですし、トーン上げても相性バッチリです。


グレーはボタンがブラックなのがいいですよね。

ボディーとのコントラストがグッドです。

パンツはチャコールグレーを履いております。

濃い目デニムと合わせたり、トーン落とし気味で履くと秋冬っぽく使いやすいかと。



どっちもいいんですよね。

私は2色買いもアリかなって。

スウェットのインにも

Tシャツの上にも

コートのインナーにも

どうしたってボタンダウンがいい仕事してます。




小振りな襟も60年代シャツでよく見られた仕様で

クラシカジュアルですよね。

ほんと、流行らないかなこの言葉。